
東京都非常勤講師組合

1.時間講師による時間講師のための組合は、都講組だけ!
東京都非常勤講師組合(都講組)は東京都の公立学校で働く時間講師の職員団体(公務員の組合)です。
*公立学校:小・中・義務教育・高等・ 中等教育・特別支援の各学校
都講組は1963年に労働組合として結成して以来、約60年間にわたって時間講師の待遇改善と地位の向上のために活動してきた実績があります。
組合の役員(執行部)は全員が現役の時間講師です。
ですから、時間講師の働き方や気持ちについて、よくわかります。
私たちは同じ立場の時間講師を仲間として歓迎します。
5月は運動会(体育祭)の練習で変則的な時間割も増えるかもしれません。
また、中学校や高等学校では中間試験があります。勉強も運動も生徒たちの頑張りを応援しましょう。
発令通知書を受け取ったら、内容を確認してください。
組合には仲間がいます。
ともに時間講師の生活や権利を守っていきましょう。
2.こんな問題を経験したことありませんか?
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時間講師なのに、専任教員がするべき業務をさせられて困惑している。
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まだ2学期の途中なのに、来年度の時数はないと管理職に言われて、心が折れてしまった。
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3月中に任用が決まったのに、辞令の任用期間が4月1日から3月31日ではなかった。
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長年にわたって勤務校の教育活動に貢献してきたのに、来年度の時数が激減してしまった。
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最近、管理職や専任教員から「強い指導」を受けた。パワーハラスメントかもしれないが、どうしたらいいのかわからなくて、ストレスが蓄積している。
私たちは日々の生活の中で、さまざまな悩みを抱えて生きています。
学校という半ば閉鎖的な環境で働いているので、独特な問題に出くわすこともあるでしょう。
また、私たちは時間講師という、これもまた特殊な働き方をしているので、
正規の教職員でさえ時間講師の働き方や制度を正しく理解していない人がいます。
ときには、勝手な解釈で制度を間違って運用している管理職に出会う場合もあります。
そのとき、あなたに時間講師制度についての知識があれば「その運用は間違っています」と指摘して、状況を改善することができます。
では、どうすれば時間講師制度について正しく知ることができるのでしょうか。
時間講師の制度について、疑問や質問があれば、どうぞ都講組にお尋ねください。
私たちは不当なあつかいを受けたときに「泣き寝入り」する必要はありません。
来年度の時数を確保するために「嫌なことを経験したが、がまんしよう」などと消極的になっていてはいけません。
時間講師として勤務する上での悩み事や問題を抱えている方は、どうぞ下記の「お悩みの相談はこちら」をクリックしてご連絡ください。
組合員からのご相談と問題解決の事例
4月分の給与が少ないことに気づいた時間講師のA先生は組合に相談しアドバイスをうけました。そして、学校に確認したところ、
3月中に任用が決まり必要な書類の提出も済んでいたはずなのに、任用開始日が4月1日ではなく
4月17日になっていることが発覚しまし た。
学校から文書による謝罪があり、市教委は「学校組織表の変更があり、都教委の承認が遅れたため」と説明しました。
その結果、市教委と校長が相談して授業を行った分の報酬が支払われることになりました。
しかし、「4月1日発令」の場合は正規の 1ヶ月分の報酬が支払われること、それが7月の付加報酬にも 関わってくることを市教委も管理職も理解していないと思われる対応でした。
そこで、組合からの申し入れによって「4月1日発令」に訂正させ、問題を解決することができました。
3.組合加入のメリットは?
【1】情報と交流
(1) 有益な情報が得られる
メールによる速報「メール通信」を受信できます。
また、年数回発行の「都講組ニュース」ではまとまった情報を受け取ることができます。
時間講師の制度が変更になったとき、都教委(または区市町村教委)が発行した文書が職員室のレターケースにはいっているだけで、管理職からは特に何の説明もないこともあります。
ろくに見もしないで家にもって帰って放っておいたり、捨ててしまったりするかもしれません。
「メール通信」や「都講組ニュース」では、時間講師に関わる重要な情報をリマインドします。変更内容を解説したり、注意事項を喚起します。
(2) 組合員の交流と情報交換
都講組は、主に時間講師の職員団体(公務員の組合)ですが、時間講師以外の方も加入しています。
すべての校種(小・中・義務教育・高等・中等教育・特別支援)の時間講師を包摂していますし、
免許保持者も小全のみならず、中高の教科・科目もほぼすべてをカバーしています。
ですから、あらゆる立場の教育者からの情報が入り、互いに情報交換が可能です。
※時間講師募集の最新情報を流すこともあります。校種・教科・科目を事前に登録することで必要な情報が得られます。
【2】都教委からの公式回答
都講組は職員団体(公務員の組合)として認められた団体であり、東京都教育委員会(都教委)と恒常的な情報交換を行っています。
ですから、講師制度に関する疑問について質問を投げかけた場合に、都教委からの公式な回答を得ることができます。
そのため、学校管理職よりも詳しい最新の情報を組合員に提供できる場合があります。
【3】一人ひとりの問題の解決
法令や規則に違反するような不当なあつかいを時間講師が受けた場合、都教委を通じて調査を依頼して問題解決を図ることができます。
(※この場合は組合員に限定されますので、組合員ではない方は都講組に加入することをお勧めします。)
【4】時間講師全体にかかわる問題の改善
年に数回「要請書」を公式な文書として都教委に提出する権利があります。
この文書は時間講師の要望をまとめて提出するものであり、待遇や職場環境の改善に成果をあげています。
最近の成果としては、2024年10月末、一部の都立高校において現職の時間講師に対して、来年度の申込に関する文書が配布されました。これは毎年、都講組が都教委に求めてきたことであり、「小さな一歩前進」の一例です。
★組合加入によるデメリットはありません!
都講組は独立単組(どくりつたんそ。上部団体を持たない独立した組合)です。
特定の政治団体との結びつきもありません。
組合員だからといって、集会への参加やカンパ(寄付金)を強要されることもありません。
(※もちろん、カンパは大歓迎です!)
また、不当な差別や不利益を受けたりすることも全くありません。
組合員の時間講師が採用試験に合格して、専任教員に採用されています。

4.ともに時間講師の生活・権利を守っていきましょう!
「東京都の時間講師は恵まれている」という言葉を耳にしたことはありますか?
現在、私たち東京都の時間講師が恩恵を受けている権利は、1960年代から現在に至るまで、都講組の先輩たちが都教委と交渉して勝ち取ってきたものです。
その成果は『東京都時間講師制度の概要』に記載されています。
これらの権利を守り、次世代の時間講師に残していきましょう。
「組合」に加入することは「保険」に加入することに似ています。社会人である私たちは事故や病気などイザというときに備えて保険に加入し保険料を支払います。
でも、1年間に一度も大きな事故や病気にならないかもしれません。ドラッグストアで買った市販薬で治癒するかもしれません。だとすると、保険料はムダな出費だったのでしょうか。
ムダだったと考えることもできますが、別の考え方もできます。
保険に加入していれば、自分が病気や事故などの場合に保険金を請求できます。自分が1回も保険金の請求をしなかったとしても、困っている誰かが保険金を必要としているかもしれない。
保険料を納めることで「お互いに助け合い、支え合っている」のです。
組合への加入も同じです。組合費を納めることで組合員は「お互いに助け合い、支え合っている」のです。
「講師制度に関して疑問があるけど、よくわからない」
「自分の解釈で良いのかな。誰か質問に答えてくれないかな」
そんなときに組合に問い合せることができます。
また、大きな問題が突然降りかかってきたとき、どうしたらいいのか。
途方に暮れてしまうとき、組合に相談することができます。
問題を抱えている人、助けを求めている人に寄り添って、組合は問題解決の支援をします。
「時間講師制度、ここがおかしい!変更すべきだ!」
「『概要』に示された制度について、管理職の運用の仕方は違っているんじゃないのか?」
「学校がブラック職場化しているが、誰も何も言わない」
このような思いや意見を持っていたとしても、制度の改善につなげられるような影響力を個人として発揮するのは難しいことです。
組合は講師制度の全体についても、細かい運用についても時間講師の思いや意見を集約して都教委に伝えることができます。
伝えたい思いやご意見のある方は、組合を通して現場の「生の声」を都教委に伝えることができます。
もし、組合がなかったら、どうなるのでしょうか。
不当な扱いを受け、大きな不利益を被っても、自分の力で解決できない場合には泣き寝入りするしかありません。
そんなときこそ、組合に助けを求めることができます。
お問い合わせ、ご相談のある方は、下記の赤いボタンをクリックしてください。